　―　天涯海角　―

天涯海角とは、四字熟語で「天の果てと海（地）の果て」という意味で、不便な場所のたとえです。
海南島はかつての流刑地、つまり、罪人が送られた離島でした。
そしてこの地は流されてきた者にとって、海南島の更に一番南の最果ての地だったのです。
しかし現在では、絶望的な考えから一転して、
「天の果て地の果てまで共に生きる」という前向きな考えになって、
愛情や友情の証としてカップルで訪れるには最適な場所となっています。

反対側に目を向けると、大勢の人たち。
この砂浜を歩いて行くと、巨大な石が多くあり、そこが観光スポット。

「天涯海角遊覧区」の文字が刻まれています。

「南天一柱」と書かれた巨大な石。
この前で記念写真を撮るために行列ができます。

「天涯」の石。
撮影のために順番を待つ人や、それを無視する人もいて、罵声が飛び交います。

現地に伝わる一つの話。

“天涯”和“海角”这两块大石头也是有来历的，传说一对热恋的男女分别来自两个有世仇的家族，
他们的爱情遭到各自族人的反对，于是被迫逃到此地双双跳进大海，化成两块巨石，永远相对。后人为纪念他们的坚贞爱情，刻下“天涯”“海角”的字样，
后来男女恋爱常以“天涯海角永远相随”来表明自己的心迹。

“天涯”と“海角”のこのふたつの大きな石には由来があります。
一組の愛し合う男女がありましたが、お互いの家族は昔から敵の関係にあって、彼らの親族から猛反対に会います。
仕方なく二人は逃げ出し、地の果てといわれる場所まで来てここの海に身を投げますが、やがてそこにふたつの巨大な石が向き合うように配置されます。
後の人たちは、彼らの愛を信じて双方の石に、“天涯”と“海角”の文字を刻みました。
それから、男女の恋愛は常に“天地の果てまで永遠に”をお互いに自分の心の中に誓うようになりました。

「海角」の石はとても大きくて、文字も少し薄くなっています。
全体を入れるアングルでは、文字が解読できません。

　―　大小洞天　―

観光案内の名称としては「大小洞天」なので、「大洞天」と「小洞天」が現地にあると思っていました。
ここに来た人たちのほとんどが、
「大洞天」はどこにあるのですか？　と聞くそうです。
現地の案内人は、
「ここが、大きな小洞天です」
というような説明をしていました。

洞窟に入ると、反対側の小さな出口に抜けることができます。
大きな入口から、小さな出口に抜けるので、大小洞天なのだという説もあるそうです。

鑑真漂着の地

1200年以上も前に、日本に正しい仏教を伝えるために、また日中の友好のために働いた偉人、「鑑真和上」。
鑑真は日本への渡航に際し、５度失敗していて、６度目にしてようやく日本に到着するのですが、５度目の失敗のときは台風に遭い南に流されます。
漂着したのは海南島の南端で、現在「大小洞天」としてひとつの景勝地になっている場所。


鑑真たちが乗った船は、このような場所に漂着しました。　右写真は、鑑真を含め５人の僧の記念像が建てられている場所。

鑑真は、この地に漂着して一年ほど滞在しますが、そこに大きな功績を残します。
そのことに関しては次回の紹介とします。